ミッション・インポッシブル:ゴースト・プロトコル  新作レビュー

★★★★

トム・クルーズ主演大ヒットシリーズの第4弾。第1作のブライアン・デ・パルマ、第2作のジョン・ウー、第3作のJJエイブラムスと、このシリーズ、実は監督の個性がそれぞれ色濃く出でいる。

シリーズ全体を見渡すと、どんな素材もそつなくこなすJJエイブラムス監督の3作目が一番フツーの映画だったが、1作目はデパルマ節が唸っていたし、2作目なんざ、誰がどこどう見てもジョン・ウー印大爆発の作品に仕上がっていた。僕はトムが一瞬、チョウ・ユンファに見えたぐらいだ。でも、ジョン・ウー好きにとっては、この作品は捨てがたい魅力をピカピカと放っている。

そう言う意味ではこのシリーズは、テレビドラマ「ミッション・インポッシブル」(邦題は「スパイ大作戦」)を原作としながらも、基本コンセプトを継承しながらかなり自由に大胆に、007シリーズとは違うアプローチの現代スパイアクションとして発展してきた。

このシリーズ、どの作品もアクションはスリリングだが、とは言っても香港でのジャッキー・チェン映画のように身体を張るそれではなく、「身体を張るそれ」のようにプロフェッショナルに見せてくれるハリウッド的な安全・安心なアクションの典型的なものではあるが、その最高峰として位置している、と言っていい。これは製作も兼ねているトム・クルーズの貪欲な製作意欲と志に負うところが大きいだろう。

で、この4作目だが、ブラッド・バード監督の個性が発揮されている。大傑作「アイアン・ジャイアント」などで知られるアニメ出身の監督らしく、空間の使い方が見事で、とくにクライマックスの立体駐車場でのシーンは珍しい「縦」を生かしたアクションとして語り継がれるだろう。

実は、全シリーズ中、最も原作の「スパイ大作戦」に近く、ハイテクスパイ武器がたくさん出てくるし、不可能を可能にするひとつひとつの作戦は、原作シリーズが持つ面白さに近いものがある。そのハイテク武器が今一つ機能しないのも御愛嬌で、ユーモアもちりばめられている。

3



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