佐々部映画の『歌』  佐々部監督の世界

 佐々部監督作品の魅力に、「歌」があります。

 佐々部監督は大の歌謡曲ファンで、監督の映画には必ずと言っていいほど、歌謡曲、流行歌が出てきます。

 例えば「チルソクの夏」では主題歌の「なごり雪」をはじめ、「横須賀ストーリー」「カルメン77」「あんたのバラード」など、あの時代の歌謡曲が満載です。山本譲二さんがギターをつまびいて歌う「雨に咲く花」も哀愁があって忘れられません。

 「カーテンコール」では「いつでも夢を」が映画全体の重要なモチーフですし、「四日間の奇蹟」では、クラシック音楽家の話なのに、なぜか「瀬戸の花嫁」がでてきます。「半落ち」も例外ではなく、奥貫薫さんの歌声が、一服の清涼剤になっています。

 そして、今度の「出口のない海」でも「ああ紅の血は燃ゆる」「誰か故郷を思わざる」という2曲が映画の中で歌われ、物語の中でも重要な要素を占めています。

 歌というものはいつの時代も人に勇気を与えるものですが、「歌」という手法でスクリーンを盛り上げ、1つの味付けをするのも、佐々部映画の魅力の1つでしょう。

 「出口のない海」で、歌がどんな効果をあげているか、ぜひ皆さんの目で確かめてみてください。「夕凪の街 桜の国」でも、歌は出てくるのでしょうか?楽しみです。
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