1位 十亀 剣 (JR東日本 ) 投手
☆☆☆
2位 小石 博孝(NTT東日本) 投手
☆☆
3位 駒月 仁人(塔 南) 捕手 未確認
4位 永江 恭平(海 星) 内野&投手
☆
5位 田代 将太郎(八戸大学) 外野 未確認
育成 藤澤 亨明(松本大学) 捕手 未確認
1位の
十亀 剣(JR東日本)投手は、低めで伸びるストレートが一級品。ただ大学卒の社会人投手にしては、制球力が粗かったり、変化球がもう一つだったりと粗さを残します。現状は、球の勢いで押すリリーフタイプ。一年目は、リリーフで 50試合 防御率3点台前後を期待します。
2位の
小石 博孝(NTT東日本)投手は、十亀とは対照的に、技巧派のサウスポー。この投手は、非常に微妙なバランスで投げているフォームなので、一度フォームを崩すと修正が難しいタイプ。そのため年間を通しての活躍が、一つ大きな課題となります。プロにもいないタイプの打ち難さで、上手くはまれば左のワンポイントやロングリリーフなど、貴重な役割を果たしそうな実戦派。今後の上積みがというタイプではないので、一年目から活躍して欲しいタイプ。
3位の
駒月 仁人(塔南)捕手は、強打が自慢の捕手。そのためプロでは、一年ぐらい様子を見て他のポジションにコンバートされるのではないのでしょうか? ただ素晴らしい打撃の資質はあるのですが、あまりボールが上に上がらないので、その辺がプロでどう出るか?何を売りにやって行くのか、模索するルーキーイヤーになりそう。
逆に4位の
永江 恭平(海 星)内野&投手は、小柄ですが身体能力は破格です。特に肩をろくに作らなくても常時145〜後半を記録するほどの強肩ですし、走ってもプロでも上位クラスの脚力があります。打撃は、意外に器用そうで、不器用な一面が。そのため打撃が、ドラフト指名される選手にしては、少し弱いのがどうでるでしょうか?いずれにしても、将来のセンターラインを期待できる素材。
5位の
田代 将太郎(八戸大学)外野手は、一学年上の秋山 翔吾(西武)外野手のような強打者タイプではなく、完全にアベレージヒッターです。特に守備・走力は一軍でも通用するものがあり、秋山以上にミートセンスがあります。ただスイングの弱さなどからも、ファームで数年育成してからといったタイプでしょう。
西武発の育成枠で指名された
藤澤 亨明(松本大学)捕手は、上田西時代は外野手でした。ただ上田西時代の最後の夏は、チームが敗れた試合の、最後の打者に代打で登場したのみ。松本大進学後、捕手にコンバートされました。松本大に進んでからのプレーは確認できなかったのですが、塁間1.78と驚異的なスローイングが評価されての指名のようです。関係者のコメントからも打撃のコメントはなく、捕手としても1から鍛え直しとのことで、本当にスローイングを評価しての一芸入団だったようです。
(西武の指名を考える)
11勝の西口の復活は大きいが、その分長年活躍してきた涌井の9勝・岸の8勝と勢いが落ちているのが気になる。また9勝の左腕・帆足がFAで移籍。先発を期待できる左腕は、6勝の石井一のみ。現実的には、十亀・小石の左右の即戦力候補の加入でも、9勝の帆足の穴を埋められるかは微妙だろう。
更にリリーフで貴重な活躍をした ミンチェが抜けたことで、リリーフ陣が薄くなった。そう考えると、昨年よりも流出した戦力が大きく、ドラフトではそれを補いきれてはいないのではないのだろうか。
野手に関しては、駒月・田代・永江・藤澤と数年先を見残した指名であり、来年の戦力と期待できる補強はされなかった。
先発・リリーフの主力が1人ずつ抜けて、それを今回のドラフトで補えたかは疑問。それだけに、他の補強方を交えながらということになるだろう。今年のドラフトも西武らしく、即戦力・高校生・投手・野手をバランスよく指名したという感じ。ただ私自身最終チェックができなかった選手も多く、評価は下しにくい。ただ全体的には、やや地味な面子でありパンチに欠けるかなぁという印象は否めない。それでも西武らしい、華より実のドラフトを実践してみせた。
蔵の評価:☆☆☆ (結果的ではあるが、中島の穴が生じなかったのは大きい)

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