安土山に対して東側のきぬがさ山のふもと、桑実寺の下に「文芸の郷」と称して、「安土城考古博物館」や「文芸セミナリヨ」、「信長の館」などの現代建築が建てられている。
安土城は、近年になり、「天主指図」が発見され、それに基づき、元名古屋工業大学教授内藤昌氏が推定図を発表した。「信長の館」は、1992年「スペイン・セビリア万博」の日本館のメイン館展示として安土城天主の最上部5階6階の部分が、復元・展示された。
万博終了後、その「天主」を安土町が譲り受け、解体移築して新たに5階部分に発掘された当時の瓦を焼きあげて再現した庇屋根や天人の飛ぶ様を描いた天井が復元された。6階部分に金箔10万枚を使用した外壁、金箔の鯱を乗せた大屋根が取り付けられた。内部には、当時信長が狩野永徳を中心に描かせたと伝えられている金碧障壁画の再現もされ、現在、平成の安土城として展示されている。
また、安土城は、世界で最初の木造高層建築といわれ、高さ約46mの壮大で絢爛豪華な様は、ルイス・フロイスによってヨーロッパに紹介された。しかし、わずか3年で焼失し、「幻の名城」と呼ばれてきた。

案内パンフレットの表紙。

内藤昌氏による復元予想図。

金箔に覆われた天主最上階部分。

天主の屋根部分。

最上階の内部の様子。

5階部分の内部の様子。