濁池に近い旭ケ丘町山の手の住宅で見つけた。イチゴノキというが、花はアセビのようで、実はヤマモモのようだ同時に花と実がついているのは珍しい。
イチゴノキ(ストロベリーツリー)ヨーロッパを原産とする低木でツツジ科イチゴノキ属の常緑広葉樹で、実が苺に似ることから名付けられた。
あまり大きくならないことや、果実の見た目の可愛らしさ、他の花木よりも開花時期が遅い(11月〜12月)ことなどから庭木として植えられるようになった。
花は釣鐘状で秋に咲く。形状は同じツツジ科のアセビに似ており、色は白かピンク。幹は赤味がかっており、これもアセビやシャシャンボに似ている。
苺のような実は生食できるが、おいしくはない。鑑賞用あるいはジャムや果実酒などに加工して楽しむことはできる。イチゴというよりはヤマモモに近い。
花の少ない晩秋に花が咲き、その後、1年にわたって果実の成長が見られる木で、今、赤くなっている実は、昨年の今頃に咲いていた花が受粉して実を結んだもの。だから、今、スズランのような可愛らしい花がたくさん咲いているが、虫たちによって受粉した花が、次の夏頃に緑色の実をつけ、赤い実になるのは来年の今頃ということになる。花と赤い実を同時に楽しめる珍しい植物である。