毎朝行く喫茶店のテーブル上の花がランに変わった。略して「デンファレ」、「デンドロビウムファレノプシス」という種類のようだ。
デンファレの属名のDendrobium (デンドロビウム)はギリシャ語で樹々を意味するdendron (デンドロン)と生活をするを意味する bion (ビオン)が合わさってできた言葉でデンドロビウムは樹々に着生することから付けられたという。そして、デンファレの名前の由来はこのデンドロビウムとギリシャ語で蛾を意味するphalaina (ファライナ)と似るを意味するopsis(オプシス)が合わさって、胡蝶蘭のことを意味するファレノプシスからが由来で、デンドロビウムからファレノプシス(胡蝶蘭)のような花を咲かすことから、デンドロビウム・ファレノプシスを略してデンファレと呼ばれるようになったそうだ。
科名 ラン科
学名 Dendrobium phalaenopsis
原産地 ニューギニア〜オーストラリア北部
大きさ 高さ10cm〜1m
開花期 2月〜4月
デンドロビウムは、東南アジアを中心に1000種以上が分布するランの仲間。その中でも、ファレノプシス種を中心として改良された園芸品種をデンドロビウム・ファレノプシス系、略して通称「デンファレ」と呼ぶ。
大きさや花色など様々で4万を超す品種がある。鉢花を始め、切り花としての需要も非常に高い。
性質 左右交互に葉を出しながらバルブ(茎)がまっすぐ伸びる。頂点から花茎を出して、数輪〜10数輪の花を咲かせる。花色は白、紫、ピンク、赤、黄、グリーンなどがある。花びらはやや肉厚で、持ちが良く、1ヶ月以上傷まず咲き続ける。丈は小型種で10cm〜15cm、大型種は1mを超す。寒さが苦手で、15℃を切ると徐々に生長がゆっくりになり7〜8℃になると生長が止まって休眠状態になる。逆に20℃以上の気温が保てれば年中生長する。
ファレノプシスは、オーストラリアやニューギニアに分布し、樹木などに根を張り付かせて生活する着生ランで淡い紫紅色の花を咲かせる。花の姿が同じラン科のファレノプシス属に似ているのでこの名前がある。ただ、デンドロビウムとファレノプシスを掛け合わせたものではない。ちなみにファレノプシスとは「蛾のような」という意味で、花の形に由来する。