ショウジョウソウの苞葉が赤く色付き、もうすぐ小さな花がさきそうである。維摩池東南入口の民家などで見ることができる。

ショウジョウソウ(猩猩草)は、学名を Euphorbia cyathophora ちう。トウダイグサ科トウダイグサ属の一年草である。花期に頂部の苞葉が赤く色付き、園芸用に栽培されるが、世界中の熱帯を中心に帰化植物としても分布を広げている。
草丈は50cm〜1m前後。原産地をはじめとした熱帯地域では多年草であるが、日本では一般に春播きの一年草として扱われる。茎は直立する。下部の茎葉は互生し、卵形で長さ3〜10cm、幅1〜5cm。茎の先端に杯状花序を集散状につけ、花序に近い苞葉は対生し、独特のヴァイオリン状の形をしており、基部が赤く色付く。花は小さく目立たないが、この赤い葉を楽しむために花壇用に栽培されたり、切り花に用いたりする。
アメリカ合衆国中部〜アルゼンチン原産であるが、古くから世界の熱帯〜亜熱帯各地に広がり野生化している。日本には19世紀後半の明治年間に渡来し、園芸用に栽培された。
和名のショウジョウは、赤い苞を中国由来の想像上の動物である猩猩の赤い顔に喩えたものである。茎は草質で基部のみ木質化するが、その度合いは近縁種のポインセチアほどではなく、この違いがショウジョウソウとショウジョウボク(ポインセチアの和名)の名称の由来である。英名ではファイア・オン・ザ・マウンテンの呼称があり、同じトウダイグサ属のハツユキソウがスノー・オン・ザ・マウンテンと呼ばれるのと対をなしている。