こんなに細いニホンイタチのフンは初めてみたような・・・。
白い種はセンリョウのもの(?)。小さなツブツブはキブシの種(?)
ニホンイタチのやけに細いフンがあったので、少しイタチのデータや論文を調べようとしたら、これがあまりに少なかった。
それでも「国立環境研究所DB」に表にされたデータがあって、これを見て驚いた。
ニホンイタチのオスとメスのサイズがあまりに違うのである。
オスの体重が290〜650gで、メスが115〜175gである。
なんとメスのイタチはニホンリスの220〜320g(守山リス研)よりずっと小さいではないか。知らなかった。
私がこれまで目にしたのは全部オスだったのか。
ならば、発見したフンは小さなメスのイタチだろうか、と思ってまた調べていたら、京大霊長類研の辻大和さんのホームページに、飼育されているイタチのフンサイズを計測したものがあった。
イタチのフンの太さオスメス関係なく → 6,5mm±1,1mm であった。
これから辻さんは95%が 4,3mm〜8,7mm
99%が 3,6mm〜9,3mm
と予想区間を推定されている。
私には予想区間なる言葉がよく分からないのだが、ともあれ3,6mm〜9,3mmの中に99%のイタチのフンがあるようだ。
辻さんはまたテンフンも計測されていて、
→10,1mm±1,5mm であった。
95%までの予想区間 →7,2mm〜13,1mm
99%までの予想区間 →6,3mm〜14,0mm
そして、写真のフンの太さが3mm〜5mmの幅だから、間違いなくイタチのフンであり、しかも最も細い予想区間のものだろう。
このフンは、先日イタチの雪面にできた足跡を撮影したあたりにあり、同じ個体が残した可能性が高い。
しかし、イタチは足に水かきがあるぐらいで、本来水辺の食肉動物である。それが、このフンの中身をみるかぎり、植物のしかもセンリョウ(?)とキブシ(?)の種ではないだろうか?
本来の生息域は平野だが、チョウセンイタチに追われて山間部へ変化しているのだろうか?
あっ、このイタチフン、散策道脇の倒木の目立つ位置にマーキングされていて、そのせいかかなり臭った。

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