南海の支線で主に活躍する2200系は17m級2扉のロングシート車ですが、最初から支線用として新造されたわけではなく高野線の山線区間と平坦区間を直通出来るズームカーとして新造された22000系を車体更新後に転用したものです。
支線で走る2200系を見ると、方向幕が大型化され幌枠を備えるタイプと方向幕が小さいままで幌枠が無いタイプの両方が見られますが、幌枠があるタイプは車体更新後も暫く高野線で使われてから支線用になったもので、幌枠が無いタイプは車体更新後直ぐに支線用になったものです。形式上も幌枠があるタイプはモハ2201形とモハ2251形、幌枠が無いタイプはモハ2231形とモハ2281形と分けられており、後者は2230系と呼ばれています。
2扉のロングシートであるためドア間のシートは非常に長く、10人以上は座れるのではないかって思うほどです。バケットシートではないので何人掛けなのかはわかりませんが、2000系の後期車においてバケットシートで14人掛けというのがあるので12人はいけるのではって感じています。
写真は高師浜線と南海本線の分岐付近を走る2200系のモハ2203-モハ2253ですが、この編成は後に高野線の観光用車両「天空」に改造され、番号もモハ2203はモハ2208に、モハ2253はモハ2258に改番されているため支線では見ることが出来なくなった編成です。ちなみに08は橋本、58は高野(こうや)を表しています。
高師浜線は羽衣から南海本線との分岐付近まで地上を走り、後は高師浜まで高架になりますが、単線で距離が短いため行き違い設備は全く無く、同じ編成が行ったり来たりするだけの単純な運転形態です。同じ車両を使用する汐見橋線(高野線汐見橋〜岸里玉出間の通称)も大阪市内にありながら日中30分間隔と少なく、同じ編成が行ったり来たりするだけです。ただ、完全な支線の高師浜線と違って汐見橋線は一応高野線であるため全線複線(但し岸里玉出駅構内のみ単線)となっており、古い架線柱や木の枕木などが見られるものの一応本線って感じはあります。しかしホームは20m車2両分程度しか無く、列車本数や利用客数では比べ物になりませんが複線区間を2両編成の列車がのんびり走るという点では東武亀戸線に共通するところです。ただ東武は20m級4扉の8000系ですが・・・