「近鉄12410系赤幕編成の阪伊乙特急、宇治山田での撮影」
近畿日本鉄道(特急・団体用車両)
昭和生まれの近鉄汎用形特急車を見ると12200系とサニーカー3形式(12400系・12410系・12600系)ではそれぞれ表情が異なり、更にサニーカーの中でも12400系とそれ以外で異なるので見ていて面白いですが、12200系が車体更新の時に設置した方向幕を今も全編成維持しているのに対し新造当初から方向幕を持つサニーカーは数年前からLED化された編成が多くなり、幕のままの編成は12410系1編成と12600系2編成の3編成だけになってしまいました。いずれも前面はローマ字無しの赤幕でありローマ字入りの白幕を備える編成は残念ながら消滅しています。
12410系と12600系は見た目がよく似ているので一目見ただけでは区別がしにくいですが、中間T車の床下を見て何とか区別出来ます。12410系のサ12560形は床下にダクトが通っているのが特徴ですが、本格的に撮影し始めた頃はそれを見てもわからなかったことがあり、車番まで見てやっと区別出来た程でした。そしてサニーカーというのは奥深いって思った瞬間でもありました。
サニーカーの赤幕は12410系がNN15(12415F)、12600系がNN51(12601F)とNN52(12602F)ですが、4両単独のほか他形式車と組んで6両や8両でも使われ、時には12410系同士または12410系と12600系による4+4も見られますが、サニーカー同士で揃ってもオール赤幕編成になることは滅多に無く、私も宇治山田などで何度も汎用形特急車を撮影しているものの赤幕同士はまだ撮影出来ていません。
写真はその宇治山田で撮影したNN15の賢島行き阪伊乙特急ですが、何度見てもローマ字無しの赤幕は文字が大きい分目立って見え、只の乙特急なのに特別な感じに見えてしまいます。側面はローマ字入りの白幕ですが、12200系のような「賢島ゆき」ではなく単に「賢島」と表示され、「ごく普通の表示だなぁ〜」って思ってしまったこともあります。「○○ゆき」という表示は他社の特急車を含めても見ることは少なく、「何でこんな表示にしたんだろう?」って思ってしまうことがありますが、このタイプの字幕には「この車両名張まで」など途中切り離しに対応した表示は入っておらず、途中切り離し列車の切り離し部分にこの字幕を持つ編成が充てられた時は前面は最終行先、側面は切り離しする駅を表示するので前面と側面で行先表示が変わってしまいます。