かつては池袋や上野で当たり前のように見ることが出来たJR東日本の6扉車も今では中央・総武緩行線(各駅停車)のE231系0番台と900番台(試作車、元209系950番台)だけになってしまい、幅広車やホームドア等の影響もあるけど多扉車を入れる必要性が無くなってきたんだなって感じるようになりましたがJR以外でも東京メトロ日比谷線と東武線で走っている5扉車が新型車両(13000系及び70000系)に置き換えられることになっていますし東急も5000系の6扉車を4扉車に置き換えることにしているので急速に勢力を縮めている気がしています。最初に6扉車が投入された山手線では平日の始発から午前10時頃まで座席は使用出来なかったので早朝の池袋始発に乗った時に6扉車だけ比較的空いていたのを何度か見ましたが、それも昔の話になってしまいました。
山手線の6扉車は205系時代の1990(平成2)年に試作車が2両造られ、10両編成のまま運用を開始した後翌年より始まった11両化で量産車が造られましたが同線へのE231系投入後は多くが埼京線へ移り、大宮・川越方に2両連続で組み込まれたのでM車が大崎・新木場方に片寄った編成になっていました。山手線時代は側面に行先表示がありませんでしたが埼京線転用後はLEDのものが取り付けられ、行先表示と路線名を交互に表示していましたが6扉車で側面に行先表示があったのは私の記憶ではここだけで、埼京線はりんかい線にも直通するから窓を一部改造して取り付けたんだなって思ってしまうこともありました。
埼京線の6扉車はE233系の投入により姿を消しましたが一部はインドネシアへ渡って引き続き活躍しており、日本製の6扉車では一番長く活躍しそうな気もしていますが205系を譲渡する際に6扉車を対象外にしなかったのが不思議って思うこともあり「T車が足りなくなるとか色々と事情があったんだな」って思ったりもします。山手線の6扉車はE231系にも引き継がれたものの同線へのホームドア設置のため全車が4扉車に代替されたので10年使わずに廃車になった車両もあり、E235系の投入で6扉車がいたことも忘れ去られるような気がしています。
山手線のE231系はE235系投入後は10両編成に短縮して中央・総武緩行線への転用が濃厚と見られ、既にトウ520編成は転用改造を終えてミツA520編成として活躍していますが帯の色が変わったことで雰囲気もガラッと変わり、転入車なのに新車が来たって気分にさせてくれました。前面の白い部分はそのままで帯のみ黄色にしたので真正面から見ただけでも簡単に0番台と区別出来ますが私は0番台に合わせてシルバーメタリックにするって思っていたので白いまま出て来た時は「何で?」って思ってしまいました。写真は6扉車が組み込まれていた頃の埼京線205系と山手線E231系500番台で205系はハエ6編成で池袋、E231系はトウ520編成で御徒町での撮影ですがどちらも今は見ることが出来ず、「つい数年前までは日常の光景だったのに」って思ってしまいます。トウ520改めミツA520は秋葉原や新宿でまだ見ることが出来ますが0番台と共通で使われているので新宿や代々木で山手車との並びが見られるかは運次第で、撮影難易度は高いです。