阪堺電車の本線と言える阪堺線は恵美須町〜浜寺駅前間を結び、堺トラムこと1001形が登場する前は全線通し運行の電車もあったのですが現在は浜寺駅前で待っていても来るのは天王寺駅前行きばかりで恵美須町行きは1本も来ないのでここから電気街(でんでんタウン)方面へ行くには我孫子道で乗り換えなくてはならず、天王寺駅前〜住吉〜浜寺駅前間が本線のようです。恵美須町〜住吉間は本数も大幅に減り、日中は毎時3本しか無いので「都市部の路面電車でこれでは先が心配」って思ってしまい、待ち時間が長い路面電車なんてメリットが失われているって感じることもあります。
浜寺駅前付近も日中12分間隔(毎時5本)なので少ない方ですがこちらは1001形が来るのでまだ良く、主力のモ601形やモ701形に混じって姿を現すと「やはり低床の連接車は斬新で良いな」って思えます。全面広告車が主体の阪堺電車の中で1001形だけ全車専用色というのも斬新に見える要因と言え、これからもそれを維持してほしいです。
モ601形とモ701形は見た目が似ているので区別しにくいですがモ701形のみ前照灯の横にブレーキランプがあり、外から見分ける貴重なポイントになっています。車内は運転席周りが大きく異なりモ601形は旧型車(モ121形)から流用したマスコンやブレーキ弁を使っているため昭和の路面電車らしさが感じられ、近代的ながらレトロ感ある仕様になっていると言えますが駆動方式は吊り掛けではなくWNで、完全ではないものの新性能車ということになります。
写真は浜寺駅前付近を走るモ602ですがこの車両には黄金糖のラッピング車が施されており、撮影後に「黄金糖って何だ?」って思ってしまいました。後で調べたところ大阪の銘菓であることが分かり、「全然知らなかった」って思ってしまいましたが本社が大阪市住吉区にあるため阪堺の車両にラッピングすることは何ら不思議ではなく、地元企業としてこれからも続けてほしいです。