阪神・淡路大震災から25年が過ぎ、大きな被害を受けた阪神電車も震災の経験が無い車両が増えていますが急行系車両の一大勢力である8000系は当時増備が完了する間近だったこともあって多くの車両が被災しており、復旧出来ない一部の車両が廃車されたほか残存車両も編成組み替えを行っているため形態が揃っていない編成が今も見受けられます。ハッキリとわかるのは旧8201Fと旧8223Fの残存車両を組み合わせた8523Fで、梅田方の8523は代替新造車ですが神戸・姫路方の3両は2段窓の初期車であるため異系列同士で固定編成を組んでいるようであり、近鉄名古屋線系統の急行で活躍する1200系凹凸編成(FC92・FC93。1200系と2430系の混成)を思い出します。

(2019.3.9 姫島にて撮影)
8523Fは梅田方・姫路方各3両ずつで形態が異なり、リニューアルと塗装変更が行われた今も8502は阪神顔のままであるため阪神電車一の異端児って感じがしますがそれ故に直通特急には充当しないようにしており、本線の特急や急行が主な活躍の場になっています。姫路方から3両目の8102は2段窓車で唯一座席が転換クロスシート化されている車両ですがその時点で既に違和感があり、1両だけの存在なので運用に入っているのを確認したら狙うと良いです。

(2019.3.9 姫島にて撮影)
日中に運行される本線特急は多くが大阪梅田〜須磨浦公園間を走り、高速神戸〜須磨浦公園間は山陽電鉄の乗務員が担当するため8523Fも短い区間ながら山陽の乗務員が扱う機会があるわけですがそうなると直通特急に充当しない意味がわからず、「長距離乗務をさせたくないから外しているのか?」って思うこともある程です。現在大塩の上りホームで実施している姫路方1両のドアカットにも対応していることを考えると問題は無いはずであり、限定運用を解消して他の8000系と共通運用にしてほしいです。クロスシートもあるのですから・・・