凛月はとても気立てのよい娘であった。
明るくいつもにこやかで、とても活発である。
人に対しても犬に対しても、若いのに似合わずとても対応がいいのだ。
犬と見れば敵対心をむき出しにする、どこかの柴犬とは大違いなのである。
そして、チーム・綿菓子の「 あわよくばセットで追い出し作戦 」のおとりに抜擢されただけあって、容姿も抜群であった。
サバンナのメスライオンを彷彿とさせる程の気品である。
月丸ははじめて凛月を見た時ハッとした。
そう・・・運命を感じてしまったのだ・・・
初日は遠くからちらりと見ただけで、すぐに彼女は別室に移動してしまったのだが、いずれは同じ空間で過ごすことになるであろうことは、これまでの経験から分かっていた。
話は少々それるが、里に新人が来ると月丸は絶対に近寄る事が出来ないことになっていた。

いつからなのか?そんな決まり事になっていたのだ。
それがったい何故なのか?月丸には皆目見当がつかなかった。
月丸はその日が来るのが待ち遠しかった。
凛月の居る部屋の前を何度も何度も通り、中の様子を伺ったりしていた。
待ち遠しい・・・
早く会いたい・・・
最初はなんて声を掛けようか?
会えないもどかしさに身を焦がしながら、月丸はあれやこれやと色々な楽しい事を想像した。
そしていよいよ待ちに待った凛月が、月丸のもとにやって来る日が来たのだ。
月丸よ!そのアサリだかシジミだかの目をカッと見開き、男の意地を見せてくれ!
そして今年のクリスマスは、凛月と一緒に新居で愛を語り合って頂きたい。
それが里の平和と言うものであろう・・・
月丸あにぃ頑張ってカノジョと
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